忘れたくなかった背徳感
今週のお題「大人になったなと感じるとき」
- 年を越すとき。
幼い頃,家の決まりで夜9時には寝ていました。
中学生になってもそのルールは続き,かなり厳しく育てられた方だと思います。
しかし,たった一日だけ夜中まで起きているのを許される日がありました。
「大晦日」です。
夜に家族と紅白を見たり,お菓子を食べたり,ゲームをしたり…
時には遅くまで起きることに慣れておらず,夜11時には寝てしまうこともありました笑。同じような方もいらっしゃるかもしれませんが,その当時の自分にとって夜の11時,まして0時なんて,未知の領域だったのです。
普段なかなか味わえない幸福な時間,
そして寝るはずの時間を過ぎても起きているという謎の背徳感。
子供の頃の私にとって「大晦日」は,本当に特別な日でした。
しかし,自然なことですが,
いつの間にか遅くまで起きているのがあたりまえになってしまいました。
受験期が変わり目だったのかなと思います。
勉強に追われて夜10時を過ぎても寝ない私を,両親は最初のうち怒ったり咎めたりしていましたが,いつからか黙認して応援してくれるようになりました。
そして大学生の現在,私は夜11時に寝ています。
一般的に見るとまだ少し早い方かもしれません。
日付がかわるまでに寝ているため,たしかに大晦日は普段とは違う日ではあります。しかし,昔と比べて時の流れの速さが違うのです。子供の頃超長いと感じていた1時間なんて,あっという間に過ぎてしまいます。
あの独特な背徳感は消え,昨年もあっけなく去っていきました。
そのため,年を越すたびふと,子供だった頃に感じていた特別感が懐かしくなります。
そして,あぁ大人になってしまったんだな…と少し寂しくなるのです笑